「う〜ん、アクセントのルールを覚えるのって大変だなぁ…。」
あなたはこういう悩みありませんか?私は、こういう悩みを抱いていたことがあるんですが…。でも、このモヤモヤした「大変さ」って何なんでしょうね?
私は、これを疑問に感じていたので、「なんとなく、でも、確かに存在する大変さ」の感覚を解きほぐしてみました。そして、気づいたことがあります。それは、この「大変さ」は、覚えるべきこと・理解すべきことにきちんと優先順位を付けていなかったことに由来するんじゃないかということです。
具体的には、
- 語アクセント
- 複合語アクセント
- 句アクセント
- 文アクセント
- 強形・弱形
- リズム
これらが音声学的に「アクセント」の項目で存在する領域ですが、例えば、語アクセントに注力し過ぎると、すべての単語のすべてのアクセントを1つずつ覚えるようなことになってしまいます。だからこそ、「ミクロに注力し過ぎるのではなく、マクロにも力を注ぐことを意識しましょう」というのが、私が英語のアクセントを学習する際に提案したいことになります。
では、ここからは、さらに具体的な話をしていきましょう。
語・複合語・句よりも文アクセントを大事にすべき…?
結論ファーストで説明しますね。結論から言うと、私は、文アクセントを重点的に理解すべきだと考えています。もちろん、語アクセントも複合語アクセントも句アクセントも学ぶべきことであるのは事実です。
でも、先ほど述べたように、何でもかんでも覚えようとするから「大変だ」と感じてしまうわけなので、あなたの目標が「英語の研究者になりたい」という目標ではなく、「英語を使いたい」という目標なのであれば、優先順位はきちんとつけて、やらないことは思い切って捨て去るべきだと思います。(これは私の意見に過ぎないので、「違うと思う!」と感じる人が自分の信念を貫くことを否定するものではないです。)
と、まあ、少し主題からずれたので本題に戻しましょう。ここから、文アクセントを学習すべきだという主張の背景を、その学習すべき事項とともにお伝えしますね。
どうして、文アクセントが大事なの?
- 事実:英語と日本語で、文アクセントの特徴は異なる。(文中の単語すべてがアクセントを受けるわけでない=文中で発音される単語のアクセントには強弱がある)
- 内容語はアクセントを受ける。
- 機能語はアクセントを受けない。
- 解釈:違いが際立っているところを強制すれば、改善が著しいはずだ。
- 主張:文アクセントを学習すべき。
こんな感じですね。解釈と主張に関しては、「うん、なるほど!」と納得できるなら受け入れていただけばいいですし、そうでなければ、「ふ〜ん」と聞き流してくださいね。
内容語って?機能語って?
さて、ここで、「内容語って何?」「機能語も知らんのやけど…。」という声がありそうなので、内容語と機能語についてお伝えしますね。簡単に言えば、
- 内容語=中身のある重要な語
- 名詞
- 形容詞
- 数詞
- 指示代名詞・指示副詞
- 疑問代名詞
- その他中身のある語
- 機能語=それ自身の意味はそこまで重要ではない語(日本語で言うところの「てにをは」的な。)
- 冠詞
- 人称代名詞
- 関係代名詞
- 助動詞
- 前置詞
- その他中身のない語
という感じです。ちょっと、ごちゃっとしてますが、大事な観点は「中身があるか、否か」というポイントですね。何故なら、冠詞とか助動詞でもシーンによっては大事だったりしますからね。
ほら、
A:Since you can’t do it, I won’t ask you to do it.
B:I CAN do it!
みたいに、助動詞の中身を大事にする場面はけっこうありますよね。ここでは、canを強調しているわけですね。というわけで、あくまでもポイントは、「中身があるか、否か」です。ちなみに、弱形ではk(ə)n;となっていて、強形では k`ænとなっています。あ、これらの発音記号に馴染みがない人は、以下をチェックしてみてくださいね。(もちろん、「発音記号、覚えろよ!」なんて野暮なことは言ってませんので、どうぞご安心ください。)
というわけで、今回はアクセントについて触れました。まだ、「強形・弱形」と「リズム」についてのお話が残っていますが、これらはまた次回以降でお伝えしますね。