こんにちは。
今回は、母音+Rの幾つかの組み合わせについてお伝えします。はい、もうお分かりのように、今回はRの発音がメイントピックの構成要素の一つとなっています。ですので、このメイントピックを意味のあるものにするために、まずは、RとLの違いからお伝えします。
では、早速見ていきましょう。
RとLの発音の違いはカンタンです。「アレ」を知って練習するだけです。
日本語の「ら行」はRとLを区別しません。ですので、私たちにとって、RとLは英語を学ぶ・使うときに「困った」と感じる発音ですね。とは言え、これまでレッスンを受けてきたあなたは、「アレ」をちゃんと理解すれば、たいていの発音は理解できるということを知っているはずです。
そうです。「口の形」でしたね。もうちょい正確に言うと、「舌の位置」と「唇の形」ですね。これを理解した上で、きちんと練習を繰り返せばR音とL音はすぐに改善できます。それでは実際に理解の段階に入っていきましょう。まずは、下の図をご覧ください。
出典:https://www.tes.com/lessons/O2U9DeBzM1R-Kg/the-r-sound
とっても、分かりやすいですよね。「分かりやすい」ということは、何度もお伝えしている「習熟フェーズ」のフェーズで言う、3のフェーズまで一気に駆け上がれることを意味しています。あ、「習熟フェーズ」ってのは以下の各フェーズに分かれています。
- 無知
- 認知
- 理解
- 練習(意識)
- 習熟(無意識)
1・2・3をダダダッと走り抜けたら、あとはもう練習だけなので、ここでは3をキッチリと固めるために、もうちょっと補足で説明を加えますね。
Lは、「舌先を前歯の上の方の歯ぐきにくっつける」というのがポイントです。上の画像を見ながらだと、簡単に真似することができますよね。一方Rは、「舌を後ろに引っ張る」というのがポイントです。これは、ちょっとだけ難しいかもしれません。普段、「舌を後ろに引っ張る」なんてしませんもんね…。(とは言え、母音の練習でtopなどを何度も発音してきた人
でも、大丈夫です。解決策あります。実は、R音は「舌先をそる」ことによっても発音できます。ただし、この時注意しておきたいのが「歯ぐきに接触をしないようにする」ということです。先ほど説明したように、「接触」まで行くとL音になってしまいますからね。ですので、この解決策として、「う〜」っと唇を突き出してから、日本語の「ら行」の音を出すような意識で発音してみてください。この時、「舌先がそる」という感覚を得られるはずです。
これで、Rice(ご飯)とLice(シラミの複数形)を間違えて発音することはなくなりましたね。(もちろん、実際に使う場合にはコンテクストがあるわけなので、そこまで間違われることがあるわけではないかもしれません。とは言え、やはり、語彙力がリッチではないことを考えると、発音の正確性を高めることでシンプルに説明できるようになりたいですね。)
さて、それではここからメイントピックである「母音+R音」についてです。
carのarの発音を攻略しよう
ここ、ちょっぴりややこしい点があります。carのarの発音を練習するのに、aの部分の発音はtopのoの発音だからです。topのoの発音、覚えていますか?以前、解説しましたね。(解説時には、topではなくpotで説明しましたね。)
potのoを発音を練習する手順は以下の通りです。
- スマホやPCなど、potの発音が聞ける電子機器を準備する。
- 大きく口を開けて「あ」と発音する。(舌先が前方・下側に位置していることを感じましょう。)
- そこから、舌先を後ろに引いていきます。この時、下側のままにしておくのがポイントです。
- 2.3を繰り返しながら、1で準備した音声を聞くことで、発音の仕方を理解する。
このoの音で、aの部分をしつつ、r音をくっつけるようなイメージですね。これで、今後starという単語を聞いたときには「あ、スターなんて言ってないなぁ」と気づくようになるかもしれませんね。
※R音は、そこまで強く出すよりかは「くっつける」くらいのイメージでOKということを頭に留めておきましょう。
horseのorとwarmのwarを攻略しよう
次は、orとwarです。連続でちょっとむずかしいのが続きます。先ほどのtopのoよりもやや「お」とか「う」に近いのが、or, warの母音部分の音の特徴です。つまり、以下の記事のau, awのところで触れた母音の発音ですね。(忘れちゃったという人は、また見直すほうが良いですよ。エビングハウスの忘却曲線が示すように、反復することが記憶の定着には重要なので…。)
さて、ここでwarの部分に関して補足です。warは、wが唇を「うー」って突き出して発音する音なので、warは、arを含んでいるものの、「あ」的な音と「う」・「お」的な音の中間になるというのは、理解の段階で間違いやすい点です。なので、この点をしっかりと最初の段階から正しい知識をインプットしておきましょう。
シュワー(あいまい母音)+R音を攻略しよう
さて、次はシュワー(あいまい母音)+R音についてです。「シュワーって何?」このような疑問を抱かれるでしょう。うん、当然です。ですので、まずは簡単にシュワーについてお伝えしますね。
シュワーは、下の図の中で言えば、ド真ん中に位置している記号の発音です。つまり、舌先は真ん中あたりで、唇も特別すぼめないし、大きく開けもしないといった具合で発音される音です。「あいまい母音」と名付けた人、ネーミングセンスありすぎですね。笑
なので、力を入れずにリラックスした状態で音を発せられます。とは言え、意識がないと中々難しいと感じる人もいるかもしれません。そのような人は、「サンシャイン」の「シャ」に近い、shという音を発するときの舌の位置を意識してみると良いでしょう。これで、シュワーはOKですね。
さて、その上で、シュワー+R音を練習していきましょう。
- er
- service
- person
- ir
- bird
- girl
- ur
- church
- Thursday
- or
- work
- worm
- 単語のお尻のer, ar, or
- teacher
- sugar
- mirror
以上です。さて、シュワー+Rも理解できたら、次は母音+シュワー音+Rについて見ていきましょう。
hairのairとcareのareを攻略しよう
さて、hairのairですが、注意点は最初のaの音です。これが、areaなどのaとは異なる点が注意点です。airのaは、短母音のeの発音になります。ですので、「endのe+シュワー音+R音」を発音することになります。
で、この、「endのe+シュワー音+R音」はairだけでなく、areというスペルの音にも当てはまるというのが、ある程度規則性のある部分なので、理解しておきましょう。
earのearとbeerのeerを攻略しよう
これも注意点は、最初のeの音ですね。これが、短母音のiの音になります。bitのiと同じ音ですね。なので、ear, eerは、「bitのi+シュワー音+R音」となるわけですね。上の方で基礎をガッツリと固めたので、後半はスイスイ進みますね。
fireのireを攻略しよう
fireのireは「アルファベット読みのi+シュワー音+R音」となります。こちらもすでに何度も解説しているので、繰り返しとなってしまいますが、アルファベット読みのiは、「あぃ」という具合に後半の「ぃ」を弱めに読むのがポイントでしたね。それを意識しつつ、一気にひとかたまりで発音するようにしましょう。
ourのourを攻略しよう
これは、ちょっと注意が必要です。ourは「o+シュワー音+r」というよりは、「ou+ur」みたいに聞こえる一方で、実際には、「+」というような別の塊として発音しているわけではないからです。ですので、「あぅ」の「ぅ」とシュワー音をうまい具合に調和させて発音するようにしましょう。
scoreのoreを攻略しよう
oreは、先ほど触れたwarmなどの「お」のような発音+シュワー音+Rという発音になっています。scoreのoreも、シュワー音+R音がしっかりと理解できていれば、最初の母音の発音をどのようにすれば良いのかを認識するだけです。
今回は、以上となります。(最後までお読みになるなんて、知的ハードワーカーですね!)