Part1の写真描写問題のポイントテクニック
Part1では、このような写真が出てきて、4つの選択肢から正解を1つ選ぶ形式です。出題パターンは、以下のように大きく分けて4つあります。
- 人物が1人写っているパターン
- 人物が2人写っているパターン
- たくさんの人物がいるパターン
- 物・風景のパターン
パターンによって使われる文法や内容、注意すべき点が違ってきますので、それを理解しておきましょう。
中心にいる人物の位置や動作、服装のチェック
Part1の写真描写問題は、基本的に写真の中心にいる人物、モノがピックアップされます。なので、中心人物の動作、状態、服装、モノの状態をチェックしておきましょう。
- 立っている
- レントゲン写真を手に持っている
- レントゲン写真を見ている
- メガネをかけている
例えば、上にある写真だと上にあげた4つをチェックしておきますね。
写真から判断できない内容は捨てる(出題されない)
- The ladder is leaning against the wall.(ハシゴが壁にかかっている。)
Part1は、写真のみで、ナレーションの文章は印刷されていません。故に、思い込みによって間違えてしまうということがあります。例えば、上にある写真は建物にハシゴがかかっています。これから、「男性がハシゴを運んでいる。」みたいな選択肢があったら、「ハシゴ」という単語があるだけで、正解かもしれないと思い込んでしまうということですね。単語だけで判断するのではなく、選択肢の内容から判断するように心がけましょう。
写真から推測できそうな単語と似た発音の単語
- A:The woman has some leaves.(女性は、葉っぱを持っている。)
- B:The woman is leaving the building.(女性は、建物を出ようとしている。)
Part1では、写真から推測できそうな単語と似たような発音の単語で引っ掛ける問題が存在します。例えば、上の写真では女性が葉っぱを何枚か持っています。つまり、leaves「葉っぱの複数形」ですね。この時、leave(s)「〜を出る」という単語と勘違いして間違えるということがあります。leaveの現在形ならまだしも、三単現のSがつくと全く同じ単語で発音も同じです。これのような問題も、1つの単語で決めつけてしまうとこのようなミスをしてしまうので、内容を確認して的確なものを選択するようにしましょう。
2人に共通すること・異なることをチェック
人物が2人写っている写真の場合は、TheyやThe men/womenのように複数の主語が選択肢に並ぶことが多いです。つまり、両方の人物のことを表しているので、2人に共通している動作や服装が描写されるということです。なので、まずは2人の共通点を探してみましょう。
でも、共通点を確認するだけではダメなんですね。というのも、One man/womanのように、片方の人物を描写している選択肢も存在するからです。その場合は、相違点が聞かれているようなものなので、2人に共通していないものを確認する必要が出てきます。ということで、人物が2人写っている写真の場合は、2人の共通点、相違点を確認しておきましょう。
- A:The men are working side by side.(2人の男性は、並んで仕事をしている。)
- B:One of the men wears a mustache.(片方の男性は、口ひげをはやしている)
例えば、上の写真。2人はパソコンで何か作業しているという共通点がある一方で、片方の人だけ口髭を生やしているという相違点があるのが確認できますね。このようにチェックしていきます。
人物以外の写真は、位置関係をチェック
- Many bottles are on the shelf.(たくさんのボトルが棚の上にある。)
Part1には、人物だけでなく、モノしか写っていない写真問題も出てきます。その場合は、モノの位置関係が問われることが結構あります。1列に並んでいたり、円状に並べられているとか。こう言った位置関係は、前置詞や前置詞句で表現されますので、それに注意してリスニングしましょう。
たくさんの人物がいる写真や物・風景の写真は、全体をチェック
- A:There are some houses.(いくつか家が建っている。)
大抵の場合は、Part1に出てくる写真の真ん中には人物やモノがバンッ、と写っているのですが、そうとも限りません。たくさんの人物がいる写真や物・風景の写真は、どれに焦点が当たっているのかわかりません。こういった問題が出題された場合は、全体を万遍なく確認するようにしましょう。例えば、上にある写真の場合、風景写真で焦点が当たっていないので、家、山、雲、木をなど全体をチェックしておくということですね。
Part2応答問題のポイントとテクニック
TOEICでは「生活英語」が使われます。日常的に使われる表現しか出ないんですね。なので、義務教育で習うような「こんな質問があったら、必ずこう返す」という公式が通用しない場合もあります。昔からガチガチの公式を習っ てきているせいで、TOEICにもそれを当てはめがち何ですけど、柔軟に対応していく力を鍛えていきましょう。
疑問詞を聞き取る
Part2では、疑問詞(What, Who, Which, Whose, When, Where, How)が設問の冒頭に来る場合が多いです。基本的に、疑問詞に対応する答えを含む選択肢が正解になります。Whoなら人物名を含む選択肢を選べば良いし、Whenなら時を表す選択肢を選べば良いわけです。とはいっても、Part2の最後の方ではひっかけ問題が出てきやすいので、必ずしもWhoなら人物名みたいな公式が当てはまるわけではないですが、基本的にはそのような応答になります。
Part2の応答問題は公式にとらわれない
応答問題は、先ほどのような公式が基本です。でも、TOEICは生活英語が出題されるので、公式に当てはまらない問題も出てきます。例えば、Do you know where Tom is?という質問であれば、「トムがどこにいるか知っていますか?」ですが、知らなければ「I don’t know.」が適切な正解になります。Doに対して、Yes/Noで答えてはいませんが、それでも正解になる問題もあるので注意しておきましょう。特に、Part2の後半になるとどんどん多くなっていきますね。
設問にある単語と似た発音の単語は疑う
発音が同じ単語が含まれている選択肢は、かなり高い割合で間違いの場合が多いです。パターンとしては、以下の3つがあります。
- 全く同じ単語:book(本)とbook(予約する)
- 派生語:complete(完成させる)、completion(完成)
- 発音が似ている(同じ)単語:right(右)、light(光)
でも、100%間違いかというとそうではないので、同じ単語を含んだ選択肢をすぐ捨ててしまうのではなく、疑うくらいにしておきましょう。それで、他の選択肢も聞いて応答としてより自然なものに切り替えていくという感じですね。
設問にある単語を派生させない
設問で聞き取った単語から考えられそうな単語を含む選択肢を選んでしまうというのも、よくあるミスとしてあります。
- Q:When will the restaurant open?(レストランはいつオープンするの?)
- A:It’s delicious.(それは美味しい。)
例えば、上にあるような問題です。restaurantという単語を聞いて、そこから、ご飯とかワインとかを想像して「delicious」を連想させてしまうパターンですね。このように、勝手に連想させずに、内容をしっかり聞き取って適切なものを選択するようにしましょう。
否定疑問文、付加疑問文はNOTを削除する
「Don’t you~?」や「~, do you?」のような否定疑問文、付加疑問文は、Yes/Noの返答が日本語になるとややこしくなります。
- Q:Didn’t you attend the meeting?(ミーティングに参加しなかったの?)
- A:Yes, I did.(いや、参加したよ。)/No, I was busy.(うん、忙しくて。)
- Q:Isn’t he your brother, is he?(彼は、あなたのお兄さんじゃないよね?)
- A:Yes, he is.(いや、兄貴だよ。)/No, he’s my father.(うん、お父さんだよ。)
このように、Yesでは「いや、参加したよ。」、Noでは「うん、お父さんだよ。」となるので、混乱してしまうと思います。なので、この対策として「NOT」を削除して考えてみてください。
- Q:Didn’t you attend the meeting?→you attend the meeting
- Q:Isn’t he your brother, is he?→he (is) your brother
このようにNOTを消してみてください。そして、その文章が正しければ、Yes。間違っているのであれば、Noで返答します。
Part3会話問題/Part4説明文問題のポイントとテクニック
Part3.4はリスニングの中で一番苦手という方は多いです。でも、TOEICではこの2つのパートがもっとも重要です。800点を超えるには、これらを攻略しないと難しいんですね。なので、毎回TOEIC塾の塾生には8割は最低でも解けるようにやっていきましょう、とお伝えしています。もしかしたら、厳しいと感じたかもしれません。塾生の多くも、最初はびっくりされます。でも、結局1ヶ月ほどで8割超えてくる人が出てきています。それくらい取れてくると、リスニングセクションで400点を超えるくらいになっているので、
先読み
Part3.4で一番重要なのは、先読みです。先読みは、スキマ時間にPart3.4の設問や選択肢を読む作業のことです。スキマ時間はいつかというと、Part2が終わった後〜Part3に入るまでの時間、ディレクション中、問題と問題の間(32~34と35~37の間)などです。ディレクション中や問題と問題の間は、ナレーションは流れるんですけど、無視しても問題ないので、スキマ時間としています。
先読みさえしっかりできていれば、会話の流れが予測できたり、後で設問や選択肢を読む手間が省けるといったメリットがあります。逆に先読みができないと、1問目のヒントを探していて、いつの間にかナレーションが終わってしまう、という状態になりかねません。こうなると、3問とも不正解の確率が高くなってしまいますよね。実際に、僕もよくやらかしていたので、よくわかります。
ということで、先ほど挙げた2つのメリットに加え、3問連続でミスしないように先読みはしていきます。
全体の流れを掴む
以前までのTOEICはテクニックで解ける問題が結構ありました。
- When did Mr. Green come back?(グリーンさんは、いつ帰ってきたの?)
例えば、上の設問があるとします。この時、設問からWhen(時)を表す表現と、Greenを抜き出してそれをナレーション中から拾ってきて、周辺を聞いて答えるみたいなテクニックですね。現在でも、そのテクニックで解ける問題はあるんですけど、少なくなってきています。つまり、純粋なリスニング力が問われるようになってきているんですね。それはどう言った問題かというと、3問ある中の最初によく出てくる、全体の流れを掴んで解く問題です。こう聞くと、難しいと思ってしまいますが、全体の内容を問う問題というのはヒントが複数回出てきます。なので、1回聞き逃しても別のヒントから問題を解くことができます。
Part5短文穴埋め問題/Part6長文穴埋め問題のポイントとテクニック
リーディングでは、時間配分が大切です。リーディング全体で75分ですが、Part5.6では20分以内で解けるようにしましょう。
品詞は位置を確認
- 名詞:主語(S)、動詞の目的語(O)、補語(C)、前置詞の目的語、形容詞の後
- 形容詞:補語(C)、名詞の前、副詞の後
- 副詞:動詞の前後、形容詞の前
- 前置詞:名詞の前
- 接続詞:後ろに文章
上に挙げた品詞の位置は、基本的なことですが頻繁に問われますので、覚えておきましょう。
- 例:______ he knew it, he wasn’t surprised so much.
例えば、上のような感じで出題されるんですけど、空欄の後ろは「he knew it」という文章が続いているので、ここには接続詞が入ると判断できます。このように、品詞の位置が問われる問題は、文章を全部読まなくても空欄の前後で解けてしまいます。
結びつきの強い単語から判断する
選択肢が全部同じ品詞の場合は、文脈で判断していきます。つまり、空欄の前後だけでなく、文章を全部読んで解いていくということですね。でも、文脈で判断しないといけない問題でも、空欄の前後で解けるような問題があります。文章の中にある単語と結びつきの強い単語がある場合があります。その場合、空欄の前後で解けてしまいます。
- I _______ an appointment with him. A.met B.made C.saw D.reserved
例えば、上の問題。文章にある「appointment」は、「make an appointment」で「約束する」を意味になるので、文章を読まずとも、Bを選択できます。
Part7読解問題のポイントとテクニック
TOEICが新形式になってから、意図を問う問題や文章挿入問題、トリプルパッセージが加わり、文章を読まないと解けない問題が増えました。純粋なリーディング力が問われてきていて、以前のようにテクニック解ける問題は少なくなってきています。でも、今回取り上げているスキャニングは、未だに使えます。問題数が増え、読む範囲も増えているので、どんどんスキャニングを使って時間を短縮していきましょう。
スキャニング
スキャニングというのは、文書から情報を探し出す作業になります。手順は以下の通りです。
- 手順1:設問を読んでヒントになりそうなものを抜き出す
- 手順2:文書で抜き出した情報を探す
- 手順3:発見した情報の周辺を読む
手順1は、例えば「When will the actor arrive?」という設問なら、Whenとactorを抜き出します。これは別に決まりはありませんので、解きやすいように単語を抜き出していきましょう。手順2では、抜き出した2つの単語を文書から探していきます。それで、情報を発見したらその周辺を読んでいきます。(手順3)
パラフレーズ
パラフレーズは、言い換えのことです。文書中の単語や表現は、設問、選択肢では別の言葉で言い換えられていることが結構あります。例えば、idea「アイデア」がsuggestion「提案」に言い換えられたり、mayor「市長」がcity official「市の役員」に言い換えられます。なので、スキャニングする際は、これにも注意する必要があります。設問を読んで単語を文書中で見つけるんですけど、全く同じ単語が見つからないこともあります。その場合にも備えて、抜き出した単語を一回日本語に変換して、それから文書から該当する表現を抜き出していくと問題が解きやすくなります。
問題を捨てる
Part7が最後まで解き終わらなくて悩んでいる場合は、問題を捨ててみましょう。それで、自分が解けそうな問題に時間を注いでいきましょう。実は、TOEICにはスコアに反映されない問題が存在します。全部で200問あるのに、990点満点なのはそのせいですね。カウントされない問題というのは明らかにはされないんですけど、難しい問題(悪問)と言われています。あなたが難しいと思った問題はカウントされない可能性もありますし、解くのに時間がかかってしまうので、捨てていきましょう。特に、NOT問題とか全体の内容を問う問題ですね。